このシリーズももうあと1回くらいかなと思っています。

先日家族旅行で京都へ行ってきました。
小腹がすいたときに食べたいもの。母はうどん、娘は甘いものというわけで、たまたま目の前にぴったりのカフェが現れたのは驚きでした。
さすが京都です。

今回はクルミドカフェで「クルミドの朝」と呼ばれているイベントの話です。
パリが発祥の「コーヒー片手にカフェで哲学的なテーマについて議論する会」で、一般的(?)には「哲学の朝」と呼ばれているそうです。

進め方が「ゆっくり、いそげ」に書いてありますのでこの内容を本書をもとにかいつまんで説明します。
およそ2時間ほどの対話イベントです。
・まず参加者の自己紹介を経てテーマ候補を出し合いします。テーマは「最近自分がモヤモヤしていること」や「他の人の意見を聞いてみたいこと」。疑問文の形の問いにします。(例:子供と大人の境界線はどこにある?)テーマ候補を出す過程に十分時間をかけます。形にならないもやもやを吐露したり、周りのサポートを受けながら疑問文を探します。(40~50分ほど)
・テーマ候補の中からその日の参加者がピンときている話題をテーマに決めます。
・テーマに沿った対話をします。このときの約束は「話すことより聞くこと」と「違いを楽しむこと」。対話の時間を気持ちの良いものにするためです。
(以下引用)
つまりこの場は、誰かが誰かを説得し、何が正しいか、誰の意見が正しいかについて議論する場ではなく、互いが互いの意見に耳を傾けることで、それぞれがそれぞれに新しい気付きを得たり認識の広がりを得たりすることを趣旨とした場なのだ・・・(中略)やり取りの中、自分と異なる見解が提示されれば、「ああ、そういう見方もあるか」と、自分の認識を広げるチャンスと捉える。そういうお互いのコール&レスポンスを重ねる中から、参加者は場と対話し、自分自身とも対話する。
(以上引用終わり)

会社・組織の中では自分の意見を通す、有利にもっていくための「説得の話法」が使われることが多いのではと思うが、ここで紹介した著者いわく「支援の話法」は、お互いや関係性を育てたり、信頼関係を作ることができるとあり、私もきっとそうだろうなと感じる。
終わったときに、もやもやしたものを抱えながら、それでも何か気持ちが温かく、あるいは熱くなるようなイベントになるのではと私は想像した。
「哲学カフェ」はガンプラカフェでも定例イベントにしたい。