「非常時(停電時)に独立型ソーラー発電で冷蔵庫を動かしたい」というご要望をよく頂きますので、何回かに分けてお話ししたいと思います。
まずは冷蔵庫選びについてです。

冷蔵庫は家電の中でも日常生活の中で多くの消費電力を使う機器の一つです。
非常時ですので「冷蔵したいものは最低限にする」というこを前提に、40L程度までの小型冷蔵庫を例にお話ししたいと思います。

一般的な冷蔵庫はコンプレッサーを積んでおり、設定温度よりも庫内の温度が上がるとこれが動きます。
動いている期間に特に多くの電力を消費しますが、始動時に瞬間的ですが最も多くの電力を消費します。
たとえば、定格消費電力40Wの冷蔵庫であれば、最大200W~400Wの電力消費となります。
価格は2万円前後です。

冷蔵庫に電力を供給するのは、DC-ACインバーターですが、インバーターの仕様は正弦波出力で最大400W以上の出力ができるものがおすすめです。
日本メーカーでこの仕様のものを選定した場合、DC-ACインバーター価格は4万円ほどです。

一方でペルチェ方式というタイプの冷蔵庫があり、こちらはコンプレッサーがないため最大消費電力はほぼ定格電力です。
消費電力は容量40Lくらいのもので60W程度です。価格は6万円前後です。
容量はもう少し小さくなりますが、車で使えるものもあります。

このときのDC-ACインバーターは動作に交流を使っていないため疑似正弦波タイプでよさそうです。(要確事項認です。)
出力は100Wも出れば十分ですので、その時の価格は3000円位から買えます。(日本製は探すのが難しいです。)
尚、車載用のペルチェ方式冷蔵庫、直接バッテリーから電気を頂くためDC-ACインバーターは不要です。

さて、どんな組み合わせがよいか悩みますが、同容量で比較する場合、
日常的に使いたい方(このときの電気は系統連携)は消費電力の少ない普通のもの(コンプレッサー式)、
車でも使いたいという方はペルチェ方式という感じでいかがかと思います。

分からないことがありましたら、お気軽にお問合せください。

(写真は三菱製のペルチェ方式 RK-41B-K)